「グローバルに活躍できる人材を育てる」NexSeed Manager 高寺優子さん。
海外で働くということに憧れて大学院を休学。
南米を一人旅やフィリピンセブでの起業立ち上げなどに携わった後、ビジネスに携わることへの楽しさを見つけ、在籍していた東京大学大学院を中退。
その後立ち上げに携わったNexSeedへと戻り、Managerへと就任。
現在セブ島にて、グローバル人材を育てる学校・NexSeedの成長促進の源となっている高寺優子さんにお話を伺いました。
海外に憧れて大学院を休学、その時に出会ったのが。。。
鈴木:まず自己紹介と現在のお仕事について教えていただけますか?
高寺:高寺優子です。現在、NexSeedという学校(会社)でManagerを務めております。元々ずっと海外に興味や憧れがあって、英語話せたらカッコイイなー、楽しいだろうなーって思っていたんです。なので、高校生の時に大学に入学したら、半年くらいアルバイトをして海外に半年くらい留学をしてみたいなって考えていたんですね。
ただ、もちろん半年アルバイトしたくらいでは海外に留学できるようなお金を貯められるわけもないじゃないですか。笑 それに気がついて安く留学に行ける方法として、大学の交換留学制度を見つけたんです。元々私の専攻が機械工学科の人間工学というものなんですが、それを学べる環境がアメリカにあったんですね。その制度を利用しようと思って半年ほど英語を勉強していたんですが、その選考の足切りにも及ばず。笑
その後、2年ほど英語は勉強していたんですが、交換留学に応募できる最後のチャンスである修士1年の選考でも上手くいきませんでした。笑
こうなったら留学云々ではなく、まずは自分で海外を直接周って見てみて、ただの憧れだった海外と実際の海外を見比べようと思ったんです。なのでそのタイミングで大学院を休学しました。その時修士1年だったのですが、その時期ってみんな就活をする時期なんですね。なので私も折角海外に行くのであれば、海外でインターンをしようと思ったんです。
鈴木:その時にNexSeedに出会ったんでしょうか?
高寺:NexSeedに出会ったのは本当に偶然でした。休学して海外に行こうと思った時に、私より先に海外でインターンをしていた友達がいたので、その子に「どこか面白いインターン先知らない?」って聞いたらNexSeedを紹介されたんです。
実はその時はまだNexSeedという名前もなく、社員も代表一人、オフィスも無いっていう状況だったんですよ。なので、まさに立ち上げを始めからやったという感じですね。NexSeedでは半年ほど働きました。休学期間は残り半年あったので、その期間は東南アジア各地でボランティアをしたり、放浪をしたりして過ごしましたね。本当は世界一周したかったんですが、学生でお金が無くて。。。笑 アジアだけになりました。笑
休学期間が終わって日本に戻ったんですが、正直インターンとして仕事をしている時期がすごい楽しかったので学校に戻る気はあまり無かったんです。笑 一応就活もして、内定も何社か頂いたんですが、結局NexSeedで働いていた時の楽しさが忘れられなくて、大学院を辞めてこっちに戻ってきたという感じですね。
東京大学大学院を辞めた理由とは?
鈴木:いつも聞かれるとは思いますが、笑 日本の最高学府である東京大学大学院を辞めるとなって、周りから止められたりしなかったんですか?
高寺:いやー実はそれほど周りから止められることはなかったですね。笑 というのも私が自由に生きているっていうことは周りがよく知っていたので「デラ(高寺)らしくて良いね!」って、同じ研究室の同期なんかは言ってくれましたし、母親からなんかも「本当にいいの?」って聞かれただけでした。笑 でも確かに大学院の研究をほっぽり出してきた形になってしまったので、教授や研究室には申し訳なかったですが。笑
鈴木:現在NexSeedでの具体的なお仕事内容というのはどういったことなんでしょうか。
高寺:簡単に言うと、バックオフィス部門です。具体的には、人事、経理、法務、総務といったところです。笑 セールスやマーケのように表から見える部門以外というところでしょうか。 もちろんNexSeedが私のファーストキャリアだったので経験もないですし、毎日試行錯誤しながら過ごしております。
フィリピンでの業務は常識に囚われてはいけない。
鈴木:社内全般を管轄されるお仕事ということですが、大変だったことなど具体的なエピソードはありますか?
高寺:そうですねー。この会社が始まったばかりの頃の話ですが、朝出社しても会社にフィリピン人のスタッフがいないんですよ。笑 基本的に彼らは時間にルーズなので。その度に電話をしていたんですが、「On my way(今向かっているよ!)」としか答えず、一体どこにいていつ来るんだって毎日てんやわんやしてました。最初はそれこそ日本のように遅刻者に対して怒っていたんです。でもそれが逆効果だってことが分かったんですね。だって元々彼らの文化的に時間にルーズですから、あまり強要しすぎると逆にむこうがイライラしちゃうんですよ。そこからはなるべく時間通りに出社している人に対して褒めるようにしたり、1ヶ月遅刻0ならインセンティブをあげたり。笑 あとは遅刻者が少し恥ずかしい気持ちになるように、出席をみんながいる前で取ったりですね。日本では考えられないようなことですが、こういったことに知恵を振り絞ったりしてたんです。おかげで今では劇的に遅刻者は減りました。
鈴木:フィリピンで働く中での魅力というものを教えてください。
高寺:まずはセブ島という場所で働く中で、経済発展を肌で感じられることはとても魅力です。まず私がこの場所に初めて来た3年前と比べると、お金を使う場所が増えました。笑 以前は美味しいレストランなんてほんの少ししかなかったのに、今では大分増えてくれて嬉しい限りです。仕事の面でも、経済の発展と共に多くのスタートアップなんかが立ち上がってきています。はたから見ていても活気に溢れている場所だと思います。
あとはフィリピン人スタッフと一緒に仕事をすることが本当に楽しいです。彼らって本当に素直なんですよ。仕事で新しいことを伝えるとすぐ吸収するし、どんどん色々なことに挑戦しようとします。彼らの性格によるものだと思うんですが、この前向きさというものは一緒に仕事をしていて気持ちが良いですね。
やりたいことはモノ作り。
鈴木:高寺さんの今後の目標について教えていただけますか。
高寺:将来的に、個人的にはものづくりをしたいなと思っています。元々機械工学科だったということもあって、何かを作りたいっていう気持ちがあるんです。ちなみに私個人が作るということではなくて、東南アジアの人々、フィリピン人の人たちと一緒に何かを作りたいんです。フィリピンで暮らしているとすごく感じるんですが、彼らの想像力ってすごい豊かなんですよ。以前ハロウィンの時にフィリピン人スタッフと飾り付けをしたんですが、少ない予算の中でいろいろなアイディアを出して、それを実際に作るんですね。あと現在週末にNPOでお手伝いをさせて頂いたりしていたんですが、そこで出会った子供達なんかも、ファッションが好きな子はお金がなくてもゴミから拾ってきたものでアクセサリーを作ったり、音楽が好きな子は自分で作った楽器を使って歌ったりしているんです。
彼らはまだまだモノをつくる技術こそないけれど、その部分を補ってあげれば何かすごいモノを作るんじゃないかって期待しちゃうんですよ。それこそ彼らのアイディアと日本が持つ伝統技術や先進技術を組み合わせたりできないかな、なんて考えています。
鈴木:現地の人と一緒になって行うモノづくり、とても楽しそうですね!確かに彼らの想像力を日本が持つ技術で補ってあげれば、素晴らしい結果になるんじゃないかと期待しちゃいます。高寺さん、本日は貴重なお話をありがとうございました!